高血圧症
高血圧症は、安静時の血圧が慢性的に高い状態が続く疾患です。自覚症状がほとんどないまま進行するため「サイレントキラー(静かなる殺人者)」とも呼ばれますが、放置すると血管に大きな負担がかかり、将来的に心臓病や脳卒中などの重篤な合併症を引き起こす恐れがあります。神奈川県川崎市の川崎駅東口から徒歩1分に位置するゆざわ日航ビル診療所では、お仕事で忙しい方でも通院しやすいよう、夕方から夜間、さらに土日祝祭日も開院して皆様の健康をサポートしております。当院では単に血圧を下げるだけでなく、生活習慣の改善や、必要に応じた適切な薬物療法を組み合わせ、一人ひとりに最適なヘルスプランをご提案いたします。健康診断で血圧の高さを指摘された方は、放置せずにまずは当院へご相談ください。
高血圧症の症状について
高血圧症の最大の特徴は、多くの患者さんにおいて自覚症状がないことです。血圧がかなり高い数値であっても、体がその状態に慣れてしまい、自分では体調の変化に気づかないことが珍しくありません。しかし、症状がないからといって放置している間にも、血管は少しずつ弾力性を失い、動脈硬化が進行していきます。
血圧が急激に上昇した場合や、著しく高い状態が続くと、以下のようなサインが現れることがあります。これらの症状がある場合は、早急に医療機関を受診してください。
- 頭痛や頭が重い感じ(特に早朝など)
- 肩こりや首筋の張り
- めまいや耳鳴り
- 動悸や息切れ
- 手足のしびれ
- 夜間の頻尿
これらの症状は高血圧特有のものではないため、疲れやストレスのせいだと見過ごされがちです。しかし、実は高血圧によって血管や臓器に負担がかかっているサインである可能性があります。定期的に血圧を測定し、自分の平常値を知っておくことが重要です。
詳細については「動脈硬化症」のページを参照してください。
高血圧症の原因について
高血圧症の原因は大きく分けて、遺伝的要因や生活習慣が関係するものと、他の病気が引き金となって起こるものがあります。日本の高血圧患者さんの約9割は、原因が一つに特定できない「本態性高血圧」に分類されます。
生活習慣に関連する要因
日々の積み重ねが血圧を押し上げる大きな要因となります。特に日本人は食文化の影響で塩分を過剰に摂取する傾向があり、これが血圧上昇に直結しています。
- 塩分の過剰摂取(ナトリウムが水分を溜め込み、血流量を増やします)
- 肥満(特に内臓脂肪型肥満は血圧を上げる物質を分泌します)
- 過度な飲酒(血管を収縮させ、血圧を上げます)
- 喫煙(ニコチンが交感神経を刺激し、血管を収縮させます)
- 運動不足(血管の柔軟性が失われやすくなります)
- 精神的なストレス(交感神経が優位になり、血圧が上がります)
身体的・環境的要因
生活習慣以外にも、体質や周囲の環境が影響を及ぼすことがあります。
- 遺伝(ご家族に高血圧の方がいる場合、体質を受け継ぎやすいです)
- 加齢(血管の老化により、血圧が上がりやすくなります)
- 寒暖差(冬場の冷えなどは血管を急激に収縮させます)
睡眠時無呼吸症候群との関連
近年、高血圧の隠れた原因として注目されているのが、睡眠時無呼吸症候群(SAS)です。睡眠中に呼吸が止まることで体内の酸素が不足し、心臓や血管に強いストレスがかかって血圧を上昇させます。通常の高血圧治療を行っても血圧が下がりにくい「治療抵抗性高血圧」の方の中に、SASが潜んでいることが多くあります。
睡眠時無呼吸症候群の詳細については「睡眠時無呼吸外来」のページを参照してください。
高血圧症の病気の種類について
高血圧はその発症の経緯や、測定される場所によっていくつかの種類に分類されます。それぞれの特徴を理解することで、より適切な対策を講じることができます。
本態性高血圧
日本人の高血圧の大部分を占めるタイプです。特定の原因疾患があるわけではなく、遺伝的な体質に加えて、塩分の摂りすぎ、肥満、喫煙、ストレス、運動不足などの生活習慣が複合的に合わさって発症します。中高年以降に多く見られますが、最近では若年層の肥満に伴う発症も増えています。
二次性高血圧
特定の病気や薬剤の副作用が原因で血圧が高くなる状態です。原因となる疾患を治療することで、血圧が正常化することが期待できる点が本態性と異なります。
- 腎実質性高血圧(腎臓の病気によるもの)
- 腎血管性高血圧(腎臓の血管が狭くなることによるもの)
- 内分泌性高血圧(ホルモンの異常によるもの)
- 薬剤性高血圧(ステロイド剤などの副作用によるもの)
白衣高血圧
普段、自宅で測る血圧は正常であるにもかかわらず、病院や診療所で医師や看護師を前にすると緊張して血圧が上がってしまう状態です。診察室での数値だけでは判断が難しいため、ご家庭での家庭血圧の記録が診断に欠かせません。
仮面高血圧
白衣高血圧とは逆に、診察室では血圧が正常範囲内であるのに、家庭や職場では高い数値を示す状態です。診察室で「正常」と判断されて見逃されやすいため、非常に危険です。早朝に高くなる「早朝高血圧」や、仕事中に高くなる「職場高血圧」などがあります。
高血圧症の治療法について
高血圧の治療の最終的な目的は、血圧の数値を下げることそのものではなく、将来の脳卒中や心筋梗塞といった合併症を予防し、健康な寿命を延ばすことにあります。当院ではまず非薬物療法(生活習慣の改善)をベースとし、必要に応じて薬物療法を組み合わせていきます。
非薬物療法(生活習慣の改善)
高血圧治療の基本であり、薬を服用している場合でも継続することが不可欠です。日常生活での意識を少し変えるだけで、大きな効果が期待できます。
- 減塩(1日6g未満を目標にします。出汁や酸味を活用するのがコツです)
- 適正体重の維持(BMI 25未満を目指します)
- 運動療法(ウォーキングなどの有酸素運動を1日30分程度、毎日行います)
- 節酒(エタノール換算で男性は1日25ml、女性は12.5ml程度までに抑えます)
- 禁煙(血管を守るために強く推奨します)
- 野菜・果物の積極的摂取(カリウムが塩分の排出を助けます。※腎疾患がある場合は要相談)
薬物療法(降圧薬)
生活習慣の改善を行っても目標の血圧に達しない場合や、すでに合併症のリスクが高い場合には、血圧を下げる薬(降圧薬)を使用します。現在、降圧薬には多くの種類があり、患者さんの合併症の有無や体質に合わせて最適なものを選択します。
- カルシウム拮抗薬(血管を広げて血圧を下げます)
- ARB・ACE阻害薬(血管を収縮させるホルモンの働きを抑えます)
- 利尿薬(体内の余分な塩分と水分を排出し、血液量を減らします)
- ベータ遮断薬(心拍数を抑え、心臓の負担を減らします)
「一度薬を飲み始めたら一生やめられない」と不安に思う方もいらっしゃいますが、生活習慣の改善によって血圧が安定すれば、薬の量を減らしたり、中止したりできる場合もあります。ご自身の判断で中断せず、必ず医師と相談しながら継続しましょう。
高血圧症についてのよくある質問
Q1. 血圧はいつ測るのが一番良いですか?
A1. 原則として「起床後1時間以内(排尿後・食事前・服薬前)」と「就寝直前」の1日2回、座った状態で1〜2分安静にしてから測定することをお勧めします。毎日同じ条件で測定することで、正確な血圧の変動を把握できます。
Q2. 上の血圧と下の血圧、どちらが重要ですか?
A2. どちらも重要です。特に高齢の方は上の血圧(収縮期血圧)が高くなりやすく、若い方は下の血圧(拡張期血圧)が高くなりやすい傾向がありますが、どちらか一方でも高い場合は心血管疾患のリスクが高まります。
Q3. 高血圧の薬を飲み忘れた時はどうすればいいですか?
A3. 飲み忘れに気づいた時、次の服用まで時間があればすぐに服用してください。次の服用時間が近い場合は、1回分を飛ばし、決して2回分を一度に飲まないようにしてください。個別の判断に迷う場合は、お気軽にお電話でご相談ください。
Q4. 生活習慣を整えれば薬は飲まなくて済みますか?
A4. 軽症であれば生活習慣の改善だけで目標値まで下がることもあります。しかし、遺伝的な要因が強い場合や、すでに動脈硬化が進んでいる場合は、早めに薬を併用して血管を守ることが重要です。当院ではなるべく少ないお薬でコントロールできるよう一緒に考えます。
院長より
高血圧症は、痛みや苦しみが今すぐにあるわけではないため、治療を後回しにしてしまいがちな疾患です。しかし、数年後、数十年後のあなたの未来を守るためには、今この瞬間の血圧管理が何よりも大切です。川崎駅近くにある私たちのゆざわ日航ビル診療所では、患者さんお一人おひとりの生活背景に寄り添い、無理なく続けられる治療プランを一緒に立てていくことを大切にしています。
当院は内科全般を幅広く診察しておりますが、特に慢性疾患の長期加療と睡眠時無呼吸症候群の診療に力を入れております。高血圧の影に睡眠のトラブルが隠れていることも多く、当院では簡易検査から一泊入院検査、そしてCPAP治療まで一貫してサポートできる体制を整えています。睡眠を快適にすることが、結果として血圧の安定に繋がることも少なくありません。
平日は夜19時半まで(受付時間は19時まで)、土日や祝日も診療を行っておりますので、「平日は忙しくて通えない」という方も安心してお越しください。看護師による医療相談も随時承っております。健康診断で「血圧が高い」と言われた方、最近血圧が気になり始めた方、ぜひ一度私たちにご相談ください。皆様の健康の最前線として、丁寧にお話を伺います。
健康診断については「健康診断」のページも併せてご覧ください。川崎にお住まいの皆様、そして駅をご利用の皆様の健やかな毎日を、全力でお手伝いさせていただきます。
