高尿酸血症
高尿酸血症は、血液中の「尿酸」という物質の濃度が高くなりすぎている状態を指します。健康診断などで「尿酸値が高い」と指摘されても、自覚症状がないうちは放置してしまいがちですが、実は体の中では血管や腎臓、関節への負担が着実に積み重なっています。ゆざわ日航ビル診療所は、川崎駅東口から徒歩1分の場所にあり、お仕事帰りの夕方や夜間、さらに土日祝祭日も開院しています。慢性疾患の長期加療を大切にする当院では、患者さんのライフスタイルに寄り添いながら、将来の健康を守るためのサポートを丁寧に行います。内科全般を幅広く診療していますので、尿酸値の悩みも安心してお気軽にご相談ください。
高尿酸血症の症状について
高尿酸血症の最大の特徴は、かなり数値が高くなるまで自覚症状がほとんど現れないことです。しかし、ある日突然、激しい痛みとして現れるのが「痛風発作」です。体内の過剰な尿酸が結晶化し、関節に溜まって炎症を起こすことで発症します。
関節の激痛(痛風発作)
多くの患者さんが経験するのが、足の親指の付け根などの関節に起こる急激な腫れと痛みです。風が吹いただけでも痛むと言われるほど強烈で、数日間は歩行が困難になることも少なくありません。発作が落ち着いた後も、高尿酸血症を放置し続けると、発作を何度も繰り返すようになってしまいます。
尿路結石による痛み
尿酸値が高い状態が続くと、尿の中に尿酸が溶けきれなくなり、腎臓や尿管に石(結石)が作られることがあります。これが尿路結石です。石が尿管に詰まると、背中から脇腹にかけて耐え難い激痛が走ることがあります。高尿酸血症の詳細は「痛風」のページも併せてご覧ください。
腎臓へのダメージ(痛風腎)
尿酸の結晶が腎臓に沈着すると、腎機能が徐々に低下していきます。これを痛風腎と呼びます。痛みがないため気づきにくいのですが、進行すると人工透析が必要な状態になる可能性もあります。当院では「健康診断」のページでの血液検査を通じて、腎臓の状態も併せて確認しています。
高尿酸血症の原因について
尿酸は、私たちの細胞にある「プリン体」という物質が分解されることで作られる老廃物です。通常は体内で一定の量に保たれていますが、作る量が増えすぎたり、出す量が減ったりすることでバランスが崩れます。高尿酸血症の原因は、大きく分けて以下の4つの要素が深く関わっています。
- プリン体の過剰摂取(レバーや白子、魚の干物などの食べ過ぎ)
- アルコールの飲み過ぎ(特にビールに含まれるプリン体や、アルコールの代謝に伴う影響)
- 肥満(内臓脂肪の蓄積が尿酸の産生を促し、排泄を妨げます)
- 遺伝的な体質(尿酸を体の外に排出する力が生まれつき弱い方)
また、精神的なストレスや激しい運動、過度な水分不足も尿酸値を上昇させる一因となります。特に近年では、若い世代でも食生活の変化により尿酸値が高い方が増えています。高尿酸血症は「生活習慣病」のページの一種であり、日々の積み重ねが原因となります。
さらに、高尿酸血症の方は睡眠中の呼吸に問題を抱えていることも少なくありません。睡眠時の無呼吸状態が続くと体内の酸素が不足し、尿酸が作られやすくなるからです。心当たりのある方は「睡眠時無呼吸外来」のページもチェックしてみてください。
高尿酸血症の病気の種類について
高尿酸血症は、尿酸値が高くなる仕組み(原因)によって3つのタイプに分類されます。それぞれのタイプに合わせた治療方針を検討することが大切です。検査では、尿中の尿酸量を測定することで、自分がどのタイプに当てはまるかを確認することが可能です。
1.尿酸排泄低下型
腎臓から尿酸を体の外へ排出する能力が低下しているタイプです。日本人の高尿酸血症患者さんの約6割がこのタイプと言われています。肥満の方や、遺伝的に排出能力が低い方に多く見られます。
2.尿酸産生過剰型
体の中で尿酸が作られすぎてしまうタイプです。食べ過ぎやアルコールの飲み過ぎ、あるいは激しい運動などがきっかけとなります。全体の約1割程度がこのタイプに分類されます。
3.混合型
「排泄低下」と「産生過剰」の両方の原因を併せ持っているタイプです。約3割の方がこれに該当します。生活習慣が乱れている場合に多く見られる傾向があります。
これらの判別は血液検査や尿検査で行います。医師はこれらの結果に基づき、尿酸を作るのを抑える薬を選ぶか、出すのを助ける薬を選ぶかを判断します。ご自身のタイプを知ることが、効率的な改善への近道となります。
高尿酸血症の治療法について
治療の最終的な目的は、単に数値を下げることではなく、痛風発作を防ぎ、腎機能の低下や動脈硬化を予防することにあります。治療は「生活習慣の改善」と「薬物療法」の二段構えで行います。尿酸値が高い方は「動脈硬化症」のページにあるような血管への負担も考慮する必要があります。
食事療法のポイント
まずはプリン体の摂取を控えることが基本です。レバー、一部の魚介類(白子、エビ、イワシなど)はプリン体が多いので注意しましょう。また、果糖(果物や清涼飲料水に含まれる甘み)の摂りすぎも尿酸値を上げることがわかっています。一方で、野菜や海藻、キノコなどのアルカリ性食品を摂ることで尿がアルカリ化し、尿酸が溶けやすくなる効果が期待できます。
水分摂取とアルコール
水分を十分に摂ることで尿の量が増え、尿酸の排泄が促されます。1日2リットルを目安に、お水やお茶を飲む習慣をつけましょう。アルコールについては、ビールだけでなく、アルコールそのものに尿酸値を上げる作用があるため、種類を問わず適量を心がけることが重要です。
運動療法
肥満の解消は尿酸値を下げるために非常に有効です。ただし、筋トレのような激しい「無酸素運動」は、逆に一時的に尿酸値を急上昇させてしまうことがあります。ウォーキングや水泳などの、ゆっくりと呼吸をしながら続ける有酸素運動が推奨されます。定期的な運動は、合併しやすい「高血圧症」のページや「糖尿病」のページの改善にもつながります。
薬物療法
生活習慣の改善だけでは数値が十分に下がらない場合や、すでに痛風発作を起こしたことがある場合には、お薬の服用を検討します。お薬には大きく分けて「尿酸を作るのを抑える薬」と「尿酸を外に出しやすくする薬」があります。医師が患者さんの体質や合併症の有無に合わせて処方します。
お薬を飲み始めると数値は比較的早く下がりますが、自己判断で中断してしまうとリバウンドして発作が起きやすくなります。根気強く継続して治療を続けることが何より大切です。また、発作が起きている最中に尿酸値を下げる薬を飲み始めると痛みが悪化する場合があるため、発作の時期を見極めて開始します。
高尿酸血症についてのよくある質問
Q1.ビールを「プリン体ゼロ」のものに変えれば、たくさん飲んでも大丈夫ですか?
A1.プリン体ゼロのビールを選ぶことは良い心がけですが、アルコール自体に尿酸値を上昇させる作用があります。そのため、プリン体の有無にかかわらず、飲酒量全体のコントロールが必要です。また、アルコールは尿酸の排出を妨げる性質もあるため、過度な摂取は控えるようにしましょう。
Q2.自覚症状がまったくないのですが、本当に治療が必要ですか?
A2.はい、治療や管理が必要です。高尿酸血症は「サイレント・キラー(静かなる殺し屋)」とも呼ばれる生活習慣病の一つです。痛みがなくても、血液中の過剰な尿酸は腎臓にダメージを与えたり、血管を硬くして動脈硬化を早めたりします。将来的な腎不全や心血管疾患を防ぐために、早期からの対処が重要です。
Q3.尿酸値が高いと言われましたが、どんな検査をするのですか?
A3.当院では、まず血液検査で正確な尿酸値を測定します。また、腎臓の働きを調べる検査や尿検査も行い、尿酸の排出の状態を確認します。痛風発作を繰り返すような場合には、超音波検査(エコー)を使って関節内に尿酸の結晶が溜まっていないかを確認することもあります。
Q4.一度お薬を飲み始めたら、一生やめられないのですか?
A4.必ずしも一生飲み続けるとは限りません。食事療法や運動療法、減量によって生活習慣が大きく改善され、お薬なしでも正常な尿酸値を維持できるようになった場合は、徐々に減量したり中止したりできる可能性があります。医師と相談しながら、最適な治療プランを継続していきましょう。
院長より
高尿酸血症の治療において最も大切なのは、患者さんが「自分の体の状態」を正しく把握し、無理なく治療を継続することです。尿酸値が高いと言われても、すぐに生活のすべてを変えるのは難しいものです。ゆざわ日航ビル診療所では、川崎駅東口より徒歩1分という便利な立地を活かし、お忙しい方でも通いやすい環境を整えております。夕方や夜、さらに土日祝日の診察も行っていますので、お仕事の合間や休日でもお気軽にご相談いただけるのが当院の強みです。
私たちは、単にお薬を処方するだけでなく、看護師による医療相談も踏まえながら、お一人おひとりの生活背景に合ったアドバイスを心がけています。慢性疾患の長期加療は、医師と患者さんの信頼関係があってこそ成り立つものです。健康診断で「尿酸値が高い」と指摘を受けた方は、症状が出る前に一度ご相談ください。また、当院は「睡眠時無呼吸外来」のページでも解説している通り、睡眠と生活習慣病の関わりについても注力しております。多角的な視点から、皆様の健康を総合的にサポートしてまいります。
尿酸値が高い状態を放置すると、将来的に心臓や腎臓へ大きな影響を及ぼす可能性があります。高血圧や糖尿病といった他の生活習慣病と重なっている場合、その懸念はさらに高まります。私たちは、皆様の初期医療の最前線として、丁寧な説明と優しい診療をモットーにしています。不安なことがあれば、どんな些細なことでもお話しください。一緒に健康な未来を築いていきましょう。神奈川県川崎市の地域に根ざしたクリニックとして、皆様の来院を心よりお待ちしております。
